ラッシュライフ DVD

発売告知とほぼ同時に予約してあったので、先日ちゃんと届いておりました。
が、まだ時間がないので半分しか鑑賞できていません。見たのは「河原崎」と「黒澤」編のみ。映画自体をご覧になった方のレビューで、評判があまり宜しくなかったのであまり期待せずに見ていたのですが…やっぱり少し商業映画としてはどうなのかなと。
伊坂作品は何作か読んでいます。もちろんこのラッシュライフも。緻密な筋運びで(このラッシュライフの場合は)4人+1人の物語がぴたっと合わさる瞬間があり、しかしながら最後に「だから?」と思わせるの消化不良の感じが伊坂作品の特徴であり、面白いところであると思うのですが、この映画、少なくとも最初の2編を観た段階ではエピソードをつないでいるだけのように思えました。これ最後に合わさるのかなぁ。
一人ひとりに焦点を連続して当てているので、ストーリーとしてはわかりやすくはなった点については評価したいかな。原作は細切れなので。

まず河原崎
手振れがひどい。揺れる河原崎の心を表現したかったのか?と深読みしたくなりますがどうなんでしょう。とにかく見ていて落ち着かない。ちょっと酔いそうになりました。
原崎が高橋に心酔するきっかけがきちんと説明できていないので、父親との関係があいまいだったりと意味がわからないまま終ってしまった感じがします。

黒澤編
カメラワークは落ち着いてる感じが。鏡を上手に使ってる映像がおしゃれ。やたらと堺さんのアップが多い気がするのは気のせい?(笑)
この黒澤の堺さん、とても素敵です。黒の細見のスーツが良くお似合い!泥棒に入って優雅にチョコレート食べてる姿なんかもうっ(←落ち着け)
自宅に泥棒に(!)入ってきた同級生の笹岡を穏やか〜に翻弄するところも、本領発揮!という感じ。無表情ではないけれどとっても表情の読みにくいお顔で飄々と言葉をつむぐ堺さん。泥棒指南をする堺さん。ホントに素敵に見えました。
惜しむらくは瞬間移動のネタがちゃっちかったこと。今までの黒澤のイメージが…

プロの書いた原作と学生の撮影した映画を同列に並べて評価するのはどうかとも思いますし、原作は原作、映画は映画として別物で判断するべきだとも思いますが、なぜこの原作を使おうと思ったのか、何を表現したかったのかについては、最後まで見てから考えることにしようと思います。

特典映像、まだ見られてません。折角の「黒澤編」メイキングなんですが。しかしこのDVD、堺さんファンだけをターゲットに作ってるのか(笑)特典映像がこれのみって…いいのか?


ちなみに原作はこちら。